××の美味しい喫茶店
【キーワード「お下がり」「お黙り」】
久しぶりに友人の日記を巡回したところ、上記の一文が目に入ったので。
それは、大紐育を見に行った日のことでした。
最初はメイド喫茶の話だったと思う。
それから今度メイド喫茶の女性向けバージョンができるとかそんなような話になって、それは一体どんなかんじだろうと一同想像。
メイド喫茶の場合、ゲーム的なことを強要されて、「メイドさんはそんなことしない」と怒る紳士もいるとかそんな話題も出てたと思う。
ある程度構ってもらうのが目的だから、普通にお茶を飲むには使えない場所だとか、話し掛けられてうっとうしいんだろうとか、そんな話もした。
そこで友人Aの発言が「そんなのもう「お下がり」ですよ」。
お客さんを乙女で想像していた私の脳内は、一気に黒蜥蜴なマダムと下僕のデカダンス大正時代へ。
いいよ〜、それ。
つまりメイド喫茶とはなりきり喫茶でイメ喫茶という解釈でいいんでしょうか。
その店でだけ女主人の気分が味わえると。
そこへ入ったら貴女が全てを支配すると。
(絶対違うと思う)
「奥さま、本日のランチはこちらのセットになっておりますが、」
「お黙り」
「ご注文はお揃いでしょうか?」
「お下がり」
気分良さそうだ。
「こちらのお皿、お下げしてもよろしいで、」
「無駄な口をおききでないよ」
働いてる人ムカつくだろうなー。
「品切れなんて許さなくってよ」
「は! この命に代えましても!」
(すごく違ってきた)
しかし、乙女が「奥さま」と呼ばれるのは抵抗あるだろうな。
私としては、お茶を運んでくれるのはメイドさんの方がいいかも。
シャンパンはいい男の方がいいけど、そもそもお茶はあんまりピンとこないなあ。
英国風で想像すると初老のバトラーが……。
(いや、それはそれでいいけど)
そもそも男だらけの喫茶店っていうのがなんか……。
いっそ武士喫茶とかインチキメガネスーツ喫茶とかどうだろう。
ギムナジウム喫茶とか。
「やあ、可愛い小鳥が迷いこんで来た」
「新入生だね? 我が秘密の花園へようこそ」
「歓迎するよ。僕は寮長のオスカー。あっちはフランツ」
腹の皮がよじれると思う。
ほんとはどんな喫茶店なんですか?
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